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ホームイラストギャラリー300字小説入賞作品の挿画

人と違う自分【令和3年度優秀賞作品】

陽平は、空と比べて自分が劣っていると感じている。
ある日の放課後、陽平が言った。

「空は、すごいな。」今日も困っていた下級生を助けたって、帰りの会に言われてたじゃないか。俺には、そんなことは出来ないよ。」

すると、空が言った。「そんなことないよ。陽平だって、散らばっていたトイレのスリッパをそろえたり、廊下にこぼれていた水を雑巾で拭いたりしていたじゃないか。それに、そんな事に、すごいもすごくないもないよ。僕がやった事は、人が関わっていただけで、陽平がやった事は、その場に誰もいなかったけれど、たくさんの人の役に立っているよ。」

その言葉を聞いた陽平は、自分を人と比べなくてもいいんだと気付かされた。