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ホームイラストギャラリー300字小説入賞作品の挿画

あの一言で 【令和2年度最優秀賞作品】

私は、暗くて学校ではいつも一人で本を読んでいた。それに比べてあの子はいつも明るくてみんなの人気者。仲良い子なんていないし学校ってつまんないな。そんな学校生活を送っていた。

今日も本を読んでいると、皆がドッジボールをしようと外に向かっていった。私はいいや。と思い読もうとしたら教室に誰かが来た。

人気者のあの子だ。「来ないの?一緒にやろうよ。」と言ったが、「私、暗いし行ったら楽しくなくなるよ。」と答えた。
するとあの子が言った。「まずは君が皆を知ろうとしないと。」それで気付いた。仲良くなれないと思いこんでいたのは自分だと。

それから私は皆と仲良く話すことができるようになった。
今でのあの子に感謝している。本当にありがとう。