2013年8月28日今日は、「私には、夢がある」キング演説50周年の日
今日8月28日は、マーティン・ルサー・キング牧師が人種差別の撤廃を叫んだ、(25万人のワシントン大行進の後、リンカーン公園での)演説から50年である。今日は、アメリカ初の黒人大統領のオバマ現大統領も記念演説が予定されているという。
今のアメリカは、人権・人権というが、50年前の東京オリンピックの前年には、未だ黒人差別をして、食事も学校もバス・タクシー・トイレさえも肌の色で差別されていたのだ。長きにわたりこれが当たり前とアメリカ社会は人種差別をし続けてきたのであった。<詳しいことは、当センター・ホームページの目次から機関紙「ぬくもり」の欄より6月号(52号)「ある日その時」の欄に既に記載しましたので参照下さい。>
その後も時々いざこざがあり暴動も起こったりしてきた。アメリカだけでなくヨーロッパで植民地を持つ国のほとんどがアフリカの黒人を奴隷として売買をして虐げて、自由・平等・博愛と言いながらも人権無視が続いた史実があるのだ。これが人権の艱難さである。何か大きいことが起こると簡単に、それに負けてしまうことだ。人の心の移ろいのはかなさであるからだ。 この行進の何日か前にキングが言う。「黒人たちよ、我々の公民権運動は、白人に勝つことではない。そうでなくして白人の中にある誤った敵意を無くすことこそ目的なのだ」
「敵意を無くするために敵意を持ってしたのでは、報復の悪循環に陥るばかりだ!」そうではなくて敵意をなくすためには、愛するしかない。愛によってこそ敵意を除くことができるのだ!」
「白人の運命と黒人の運命は深く結びついている白人を救わなければ我々黒人も救われないのだ。だから白人から敵意をなくすために黒人たちよ白人の兄弟姉妹を愛そうではないか」
「白人に勝つことでなく共に生き、共に生きることが運動の目的なのだ」
この理論こそ、今の世界の為政者たちが心得るべき考えであろうと思う。人間は人権があり生きていることを考えなくてはならないのだ。本人も家族も同じなのだから。キングが言う、互いに土下座をして顔をつきあわせ、どうしたらいいかを考えることであろう。
そして行進の日を迎え、有名な演説をするのである。
「私には夢がある。それはアメリカンドリームに根ざした一つの夢なのだ」「いつかジョージアの赤土の丘に元奴隷の息子たちと元奴隷所有の息子たちが一緒に座り、友愛のテーブルを囲む日が来ると言う夢がーー。」キングのこの演説の翌年の1964年東京オリンピックの年に「公民権法」が成立したのだった。
愛するとは、互いに交流をして、相手を理解し話し合う以外にないのである。ソフトパワーを磨く以外にない。人としてこの地球上に共に住んでいることを確かめ合うしかないと。キング言っているのであろう。
そう思っていたら本日、アメリカのオバマ大統領の、シリア紛争に向け戦闘の判断が近いとの報道があった。為政者たちの思惑に翻弄されるのは、何も悪いことをしていない、いつも国民である。
人道・経済の悪化がでてくる。シナリオが狂いだすのである。アメリカンドリームは、どうなっているのだ!分からなくなる!虚しさがおこる。(y・k)