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ホーム心のビタミン

晩秋の随想

ふと我に返るように、気が付くと、そこには、もう寒々しい秋の日々があった。
木々の紅葉も、ここの都会には、見つけ難い。
 昨春からのコロナ禍の始まりと、同時に転居の整理整頓が始まり秋の転居後は、特に厳しく郊外に出ることも、はばかられて、近くへの買い物で終わり。懐かしい思い出の地への散策も出来ないでいた。
心晴れない故に、中々片付けは進まないで、程ほどで良しとした。
本を読む、テレビでの同じ繰り返しの情報を観ることに、飽きてきて、今、何が、ということなしに、目が覚めたように身心が、働き始め、途端に心躍るような気分となってきた。
それは、転居1年となったのに、いまだ晴れない自分への嫌気でもある。
それは又、春の高校野球での選手宣誓の言葉を思い浮かべた時。
「当たり前だと思う日常は、誰かの努力や協力で、成り立っているということです。」してもらい当たり前と受け止めている感謝のない所には、心躍ることがなく強い気力は、湧かない。
コロナ禍の中、様々な「当たり前」のことを、一つ一つ、一人一人の誠意ある努力で、皆で守らないと--。と思い、自分にも出来ることを探そうと思った事だった。
ふと、一足遠くに出た郊外には、すでにイチョウの濃い暖かそうに、黄色づいた晩秋の景色があった。そろそろ行き動いていこう--。(y・k)