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人権啓発の「醸成(じょうせい)」の意味について

先日、本センタースタッフや関係者合同での「人権教育勉強会」を実施した。その後の交流会での話の中で、人権でよく使う言葉であっても、初めて耳にする難しい言葉として、問われたのが「醸成(じょうせい)」という言葉でした。

本センターの目指すべきことのスローガンとして「はぐくもう思いやりの心」があります。このように、スローガンには醸成という難しい言葉は使われていません。

醸成は、酒・みそ・醤油などを造るときに、米・大豆・麦などに麹カビ(微生物)を発酵させ、繁殖させて、その樽の底に清らかで美味しい清酒等ができるように、酵母の働きで全体を一つの酒等を醸造することです。このことになぞられ、語源として使われたものかと思います。

人権活動の目指すことは、どのように人権の尊重を守り合い、心豊かな心を持ち合い、市民が「人権侵害による悲惨の心にならないように、また相手に悲惨の心を受けさせない」ためにあります。このためには、国で指定している多くの人権内容の啓発事業が必要となります。この内容を知らしめ、理不尽なことに出会ったときに「これは、人権侵害だ!」と気付き、自ら手を挙げ相談され、自らを守ることが理想です。
しかし、いつもどの侵害にあっているかを気にして、生活することではありません。
それ以上に大切なことは、自他ともに「平らかな心で和みあう穏やかさ」を、互いに学びあうことこそ、人として大切なことだと思います。
ゆえに、本センターとしての活動は、このようになるよう継続すべき活動なのです。

「醸成とは」人権の尊重を醸成することですから、それぞれの心の差別(本人の努力でどうすることもできない、表面的なことを理由なく見下げること)・偏見(理解できない事実や裏付けもなく意地悪をすること)の行動をしないようにする。ゆえに、こうした道徳・倫理・礼節等の事を命に刻み幸せな生活を楽しむにあります。特に、これから人間形成する児童生徒の心の醸成が大事です。これゆえに、とくに学校への人権教育の支援活動として、「子どもぬくもり教室」・「300字小説」等の募集を実施しています。

本センターでは、人権の酵母となり、市民への活動を人知れぬ苦労を重ね、勤しむことであろうと思います。(y・k)