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自らの品格を!「ならぬことは、ならぬものです」

最近、模範となるべき人にもかかわらず為政者(政治・行政)や企業界の指導者・有名人等、自分の会社の保身や自らの欲望から出たことを、平気で法律や道徳・倫理を破り、頭を下げるシーンが多すぎます。

昔、NHKの大河ドラマ「八重の桜」で描かれた江戸時代の会津藩士の学校で、7つのおきてをつくり、子らに藩での行いとして、堅く守るべきことと示し、「凛として、貫いていくこと」を教えました。この掟のあとがきに「ならぬことは、ならぬものです」とあります。中には、封建的な掟がありますが、特に③虚言(うそ)を言ってはなりませぬ ④卑怯なふるまいをしてはなりませぬ ⑤弱い者をいじめてはなりませぬ は今でも特に問題となっていることです。

こうした日本の伝統的な気質には、いさぎよさの育みがあり、気骨さのある精神があります。

みっともないことだけはするな」と、よく小さい時に父親から言われました。
当時は、食うものもなく貧乏な人が多い中でも、社会をリードする人の面倒見の良さが本当に嬉しく、「いつか、あの学校の先生等のようになりたいものだ」と子ども心に憧れていました。
「本気で関わってくれていた」当時の人のことを考えると、どうしても、今日こんにち的な事案の人権的な不愉快さ(みっともない心)が湧き出るものです。

★また後ろ指を指されることは、するな」とも言われて育ちました。
他人から、自分の後ろから指を指されてもわからないもの。そのように他人から悪い非難等を拡げられては、後が大変。ゆえに言われられないことをすることを常に心得ておくことの大切さを、親は言ってくれたのだと。
「子どもを偉く成らせたいと育むと、ろくなことに成らない」との著作を見た。「自分の評価は、他人がする」ものだからだ。

★物事は、そのことが終われば済むことではない。世の中に話題の影響が充満したら、人権的に人の良心を傷つけてしまうことがあるからだ。真似をする、またそのことで、子どもたちが「あの人がやっていることをなぜやってはいけないのだ」と言うことがまかり通り、道理が通らなくなり、道徳の授業は空虚なものになってしまうからです。人には、過ちもあるもの、素直に頭を下げるいさぎよさが大事であるのに、自分の非を蓑隠みのかくしのようにして、いきがっていることは「もってのほか」というものです。
品格を持つことを目指すことは、人から「後ろ指を指されるな」との、人のありようとしての振る舞いをして、つまらないことを言われることを、しないことなのです。

道徳は、そのためのもので「善悪と正邪を見極める学び」であり、倫理は、やってはいけない「不純・不誠実・不条理等を学び」ながら資質を深め、品格をつけていく同作業だと思っています。

品格とは、節操(礼節)さ、見識の高さ、態度の立派さ、姿の美しさであり、「すぐれた人間性」に他ならないのであります。

★私たち人権啓発の活動は、多くの人の心から出る人権侵害行為を防御するための啓発活動です。
バランス・シーソーの関係で、力を抜くと侵害行為が多く発生することとなります。
「持続こそ大切なれ」です。

本センターでは8月初め、「人権勉強会」をスタッフ自らの発案で行います。そこでは、人権の使命の原点を学んでいきます。(y・k)