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ホームイラストギャラリーぬくもり教室(人権教室)

どこがちがうかな【令和3年度実施 帷子小学校】

※今年度は各校の要望を取り入れ、2校それぞれの台本でぬくもり教室を開催しました。

ある朝のしるくちゃんの様子です。
学校へ行こうとは思っているけれど、何となく、体がだるく、のどや頭も痛い気がしました。だらだらしているうちに、時間がずいぶん経ってしまいました。
しるくママ 「しるく?どうしたの?」
しるく 「なんか体がだるいの。それに、のども痛いし、頭も痛い。」
しるくママ 「あら、熱はないようだけど、これから、熱が出るかもしれないわ  
ね。今日は、体の調子が良くないから、学校をお休みしますと連絡しておくね。」

しるくちゃんは、ママの予想通り、次の日に熱が上がってきました。高い熱が続き、病院にかかることになりました。
コロナウイルスには、感染していませんでしたが、その後も、微熱が続き、咳も出るため、とても学校へ行ける状況ではありません。
お母さんに言われて、長く学校を休むことになってしまいました。
学校を休む日が続くうちに、何だか不安になってきました。
(学校は、今、どうなっているのかな。様子がよくわからないなあ。勉強ができていないし、困ったなあ。勉強についていけるかな。学校に行っても大丈夫かな。)
学校に行くことが、不安になってきました。

学校をしばらく休んでいたしるくちゃんが、やっと登校しました。
友だちと会うことが楽しみだったはずなのに、なぜが心配になってきました。
(やっと、体の調子が良くなったばかりだから、今日もまだ、休みたかったなあ。)
気分が乗らないまま、登校してきたしるくちゃん。いつもより、うつむきがちで、そっと教室に入りました。
しるくちゃんが、小さな声で、「おはよう」と言ってみました。誰も、「おはよう」と返してくれません。
自分の席に座りました。みんなに、見られている気がして、どうにも落ち着きません。
友達A 「ねえ?どうして、学校を休んでいたの?」
友達B 「1週間も、風邪だったの?」
欠席の理由を詳しく聞きたがる子もいました。こそこそと、こちらをみながら話す子もいます。
しるくちゃんは、悲しい気持ちでいっぱいになり、顔が、上げられなくなり、うつむいてしまいました。

そんな時、いつも元気なまゆちゃんが、教室に入ってきました。
まゆ 「しるくちゃん、おはよう!!久しぶりだね。もう、大丈夫?」
友達C 「今日の昼休みは、一緒に遊ぼう。」
友達D 「算数の勉強、たくさん進んだよ。もし、困ったら、聞いてね。」
まゆちゃんの明るい挨拶をきっかけに、他の友達も声をかけてくれるようになりました。
しるくちゃんも、ほっと一安心。やっと、顔を上げることができ、嬉しい気持ちになりました。

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体調を崩し、しばらく学校を休んでいた「しるくちゃん」が登校してきた時の話です。
不安な気持ちを抱えて登校してきた友だちに、どんなふうに声をかけたら良いのか、言葉の使い方について学び合いをしました。
かけられる言葉ひとつで、幸せな気持ちになったり、嬉しい気持ちになったりします。
みんな大切なかけがえのない友だちどうしです。
普段から、言葉を人を守るものとして使い、相手の気持ちになって、友だちには優しい言葉をいっぱいかけてあげたいものですね。