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ホーム活動報告

人権と文化での融合について

 桜もほころび始め早いもので、25年度も今日で終えようとしている。 

 先日、17日に「人権情報連絡会議」が可児市で開かれ、25年度の実績報告と新たな26年度の事業予定が話し合われた。「継続とは力からなり」で長くより知恵を深めての実行がいかに大事であるかが、この会議を開くたびに気が付く。
 県下3施設しかない「人権啓発センター」である。これゆえ相互の事業の結果報告と新年度の活動方針並びに事業予定の討議が実施された。岐阜県庁から課長他2名・岐阜市から主幹1名本市からは5名参加した。
輪番で巡回しての会議で、可児での会議も3年ぶりとなったので、特別企画として、前座において「可児市文化創造センター」(別称:アーラ)衛紀生館長(写真)に講話をいただいた。
館長には、時折、意見交換して機関紙にもご投稿いただいている「文化と人権の関係につき」館長がいつも話す持論の中に特に感銘している「社会包摂の考え方について」のテーマをお話しいただいた。包摂(インク-ルジョン)とは、全てのものを包み込み、摂理に合わせ融合させる ことである。
「社会包摂としての市民の心の和み易さ、命との感応しやすさから言って音楽・舞台劇・詩・書道・絵画・日本の作法等からくる憩の場づくりこそアーラの存在価値であるが、この域にいる間は、ダダの劇場となる。

ここに集まる又出かけて行っての行事により、人の心に染み込ませ、人が生きていてよかぃたと思える、また必要とされていると思えられるように、孤立からの解放感を感じられる活動の拠点 を社会的包括拠点というのである。アーラは、これを目指してこの数年間「まち元気プロジェクト」と称して500回市民向けの行事を発信してきた」という。そ の手法の評価が全国15館の一つに認定されたのである。発想の切り替えがいかに大事かは、常に悩むとことであるが見事という以外ない。

「人権とは、人間が人間らしく幸せになる権利」と言うとき、まさに人権の大切さの幸せの命への橋渡しするものを提示してくれるものが文化であった。文化とは、 ラテン語でカルチャであり、「心を耕す」意味があるから、人権と文化は結ばれている。ゆえに文化活動をすることが人権の活動と一致できるのである。心根の いい人をどれだけ育まれるかに人権はかかってくるのである。
結果的に人権の目指す「心豊かな人」の陣列が多ければ人権の活動は極に達しようが、次々と新たな人また心の変遷が生じる人心であるがゆえに、先のない永久の戦いでもある。
人がいる限り無限への厳しい道のりなのだ。ゆえにその時々に「何のため」にやっているかを常に反復しながら行動する戦いでなければ何もできなく固まってしまうのである。よって文化との融合の中、熱を持って流れるマグマが大事となる。これこそが人権の悠久性であろうと思う。(y・k)